September 30, 2014
21世紀のコンテンツ・クリエイターは、インターネット上で「アクセントなし」で会話できる人

インターネット上に存在するコンテンツの供給がユーザーの需要を追い越し、ただSEOを意識してコンテンツを作成していくだけではユーザーの目に見てもらえない時代がやってきました。現在、アメリカのコンテンツマーケティングの市場は4400億円と急成長している中、新聞の収益は2006年の4500億円をピークに下がり続けており、2012年の収益は3600億円にまで落ち込んでいるそうです。

新聞の収益が急激に減っている関係でジャーナリストは仕事を失い、マーケッターはSEOやソーシャルメディアを意識して、コンテンツを大量生産していますが、Web上に存在するあまりにも多いコンテンツに埋もれ、届けたいユーザーの元へ届いていません。


ほとんどのコンテンツは埋もれてしまって、ユーザーに見られない

コンテンツを自社で制作している企業もあれば、外部にアウトソーシングしている企業もありますが、多くのコンテンツは人間が作ったコンテンツというよりは、むしろロボットが作ったようなコンテンツが多く、「人間味」を感じないコンテンツ工場が日本中に溢れてしまっています。

実際、私たちも、Webでアクセス数を増やすためにはブログを始めた方が良いですよと、アドバイスすることが多いのですが、大抵企業の担当者から返ってくる返答はこんな感じです。

「ブログですか。とりあえず毎日500文字ぐらいで毎日更新していけば大丈夫ですよね。それほど難しいことではないでしょう。」


人間味のないコンテンツがWeb上に溢れている

元マッキンゼーのコンサルタントであった大前研一さんも仰っていましたが、もし30分のプレゼンテーションをするのであれば、2時間プレゼンテーションできるほどの情報量を集めなければなりません。

そのためにはリサーチに多くの時間をつぎ込み、時には関係者にインタビューして、リバイスや編集を繰り返して、付加価値を高めていかなければなりません。


もし30分のプレゼンテーションをするのであれば、2時間は喋れる情報量が必要だ

さらにコンテンツというとブログ記事のことだけを想像してしまいがちですが、これからのマーケッターは写真家、デザイナー、そしてビデオジャーナリストとタッグを組み、本格的なオンドメディアを構築していく必要があります。


写真家も立派なコンテンツ・クリエイター 

情報の洪水時代を生き残るコンテンツ・クリエイターは、ジャーナリストの情報分析力とマーケッターのビジネスセンスを持ったハイブリッド・クリエイターであると同時に、インターネットで「アクセントなし」でコミュニケーションできる人、つまりインターネット上のネイティブ・スピーカーになる必要があります。

ジャーナリスト+マーケター=21世紀のコンテンツ・クリエイター


↑ジャーナリストのトーマス・フリードマン氏とマーケッターの神田昌典氏

マーケッターの仕事はコピーライティングのスキルなどを用いて顧客を引きつけることであり、ジャーナリストの仕事は様々な資料やインタビューを通じて真実を伝えることであるため、同じコンテンツを作るにしても、全く正反対の哲学を持っていることになります。

例えば「フラット化する世界」を書いたトーマス・フリードマン氏は世界を何十周もし、様々な分野の人に話を聞くこと中、ベルリン壁の崩壊によって多くの共産主義国が資本主義国の仲間入りをし、グローバリゼーションが急速に発展していく背景をユーモアを混ぜて説明しました。

神田昌典氏は一目を引くようなキャッチコピーや感情的に顧客を引きつける文章を用いて、DMを作成し、中小企業の売上を短期間で増やす経営コンサルタントとして企業に引っ張りだこです。


↑両書とも多くの人に影響を与えた

まだジャーナリストの中には広告、PR、そしてマーケティングは別の分野として分けるべきだと考える人も多いですが、コンテンツを通じてマーケティングしていく場合、業界の分かりにくい言葉や表現を誰にでも分かるような形で説明し、紹介するサービスやプロダクトがどのような形で顧客の役に立つかをストーリーを通じて伝えていく必要があります。


↑とにかくストーリーを伝えよう

逆にマーケッターはSEOやコンバージョンだけを意識している場合が多く、ストーリー性やリサーチの成果が全く見られないため、読んでいてあまりにも退屈です。

インターネットが普及しコンテンツを配信するコストは一気に下がりましたが、それを消費するユーザーの時間は同じ24時間と変わっておらず、もしあなたがコンテンツを作成していて、退屈だなと思ったら、それを見るユーザーは5倍退屈であると言うことを常に意識しなければなりません。


↑コンテンツを作っていて退屈なら、それを見るユーザーは5倍退屈

最初にこれからの時代のコンテンツ・クリエイターはジャーナリストとマーケッターのハイブリッドなスキルが必要だと申し上げましたが、どちらかと言えばジャーナリスト思考の強いコンテンツを作っていく必要があります。

「アメリカで大人気」「売上を2倍にする」そして、「○○社も使っている」などの薄いキャッチフレーズに広告費を大量につぎ込んだり、SEOを意識するマーケティングではなく、その商品やサービスを顧客が使うべき時代背景やありとあらゆる情報をリサーチして、コンテンツを作成していきましょう。


↑付加価値を付けるにはとにかくリサーチ

残念ながら、今までSEOなどを意識し、付加価値の少ないコンテンツを作り続けてきたSEO業者やライターが急にジャーナリスト的な観点からコンテンツを作ることは難しいです。

ジャーナリストは大量の情報を分析し、その裏側にある「真実」をユーザーに分かりやすく説明するスキルが必要になるため、本物のコンテンツ・マーケッターになるためには、しっかりとした訓練が必要になります。

人間味がすべて


↑スクリーンを通して「人間味」を伝えるからレバレッジがかかる

最近のグーグル・アップデートを見れば分かりますが、Web上で誰がこのコンテンツを作ったかということが重要になりつつあり、自分の個性を最大限に発揮して作ったコンテンツはソーシャルメディアの流れに乗って一気に拡散されます。

2000年以上前、狩りの知識を周りに伝えるために「新しい弓テクノロジーの発明」とプレスリリースを打った人はいなかったと思いますし、キング牧師の「私には夢がある」の演説のように、本当に人間味のあるストーリーはソーシャルメディアなどなくても、人を通じてどんどん広がっていきます。


↑キング牧師:「I believe,I believe」ストーリー繰り返し語った

エンジニアの仕事がコンピューター言語を書くことであれば、コンテンツ・クリエイターはその言語に色をつけるために、例えやクリエイティブな表現を用いて、ユーザーが頭の中で想像しやすいストーリーを作っていかなければなりません。

多くの企業は「自分たちをどう説明するか」に焦点をおき、”私たち”という言葉を使って、内部中心のアプローチ(Inward-foused)を意識しますが、人間味を最大限に出していく場合は、「なぜ私たちがこの事業をやるのか」「私たちの事業はどのような形で人類の成長を促進できるのか」など、外部に向かってメッセージを発信していく必要があります。(Outward-focused)


とにかくメッセージは外へ外へ

企業が内部中心のアプローチ(Inward-foused)をしているかどうかは「ターゲット」や「見込み」という言葉をどれだけ使っているか、コンテンツの中で「会社のサービスについて説明している部分」と「なぜ顧客がそのサービスを必要とするかを説明している部分」の割合がイコールに近いかによって決まってきます。

アメリカ副大統領のスピーチライターを勤めたダニエル・ピンク氏「To Sell is human」という本の中で述べていますが、世の中にはすでに数えきれないほど情報が存在しているため、ユーザーやクライアントは自分の問題を「どのように解決するか」は自分自身で探し出すことができます。

従って、企業がWebを通じてクライアントの伝えていかなければならないことは、「問題をどのように解決していくか」ではなく、「ユーザーやクライアントがまだ気づいていない問題」を見つけてあげることです。


ダニエル・ピンク氏:ユーザーやクライアントがまだ気づいていない問題」を見つけてあげること

21世紀の情報洪水時代を乗り切るコンテンツ・クリエイターはとにかく「人間味」と「創造性」でユーザーや顧客を魅了していかなければなりません。

ライターのBrian Clark氏が述べているように、ようやく時代が追いつき始めライターがWebマーケティングの主役になる時代がやってきました。 もう文字だけでサイトを埋める時代は確実に終わりを告げるのです。

コンテンツのクオリティーがすべて



これからはインターネット上でユーザーやクライアントにどう物語を伝えていくかが重要になり、マーケッターや起業家にとってライティングのスキルは必見になってきますが、多くの人はまだまだ文章を書くことが得意でなかったり、ブログを書いたりする時間を見つけられずにいます。

自分自身で文章を書いて、コンテンツ作成するのがベストですが、ライティングのスキルがなかったり、コンテンツ作成に時間が取れない場合には、外部へアウトソーシングをしましょう。


↑コンテンツを外部にアウトソーシングするのも一つの手

リーディング&カンパニーには様々な分野でジャーナリズムやコピーライティング、そしてマーケティングのスキルを持ったライターが集まっています。

コンテンツ・マーケティングなどと言うと、とりあずコンテンツの数を増やして、SEO検索に引っかかることを意識しますが、ユーザーがちょっとでも違和感を覚えるコンテンツは、企業のブランドを下げるだけです。


あらゆる分野のクリエイターが集結

リーディング&カンパニーでは全国にいるフリーランス・ライターをネットワークしており、多様性を強化することで、様々な分野のコンテンツ作成に対応しています。

Webを使ってマーケティングをしていく上で一番重要なことは、「素晴らしいコンテンツ」を作ることであり、ソーシャルメディアやオンライン広告はコンテンツを作ってから考えましょう。

ビル・ゲイツ氏の有名な言葉に「コンテンツは王様(Contents are king)」という言葉がありますが、インターネットでマーケティングしていく上で、質の高いコンテンツを作成していくことが一番費用対効果が高い投資であることは間違えありません。

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