July 31, 2014
【@カンボジア】製造業の弱体は観光業で埋める。日本が観光大国になるためには、まず日本人が国境を超えろ。

カンボジアの首都、プノンペンで3泊して、カンボジア最大の観光地、アンコール・ワットのあるシェムリアップに来ています。

ここはまるで欧米のバケーション・スポットのようで、アジア人よりも明らかに欧米の方が多い印象を受けます。

カンボジアは観光業にもの凄く力を入れており、日本の観光業がGDPの約3%なのに対して、カンボジアの観光業はGDPの約15%、年間訪問者は約300万で、地元の住民が貧民から抜け出す大きな助けになりつつあると言います。




↑アンコール・ワット近郊は欧米のバケーション・スポットと変わらない

確かにアンコール・ワットの周辺には、欧米や日本と変わらないくらい清潔なレストランやバー、そしてクラブなどがあり、値段設定も欧米や日本とそんなに変わらない印象を受けます。

アンコール・ワットも訪れる観光客の50%以上がヨーロッパ人ということもあり、アンコール・ワット遺跡の中では様々な言語のガイドが流暢な外国語で案内をしていました。


↑それぞれの言語でしっかりとガイドが付く

カンボジアの観光大臣は次のように述べています。

「2020年まで年間400万人の観光客を見込んでいます。そのために首都のプノンペン、ビーチのあるシアヌークビル、そしてアンコール・ワットの街、シェムリアップを結ぶインフラをどんどん整えていきますよ。」


↑観光業が与える経済効果は大きい

確かにアンコール・ワットの世界観は凄まじく、まるで異次元の世界にタイムスリップしたような気分になりますが、世界遺産が数多くある京都や奈良がアンコール・ワットに負けているとは思いません。




↑世界中の人々を魅了し続ける「アンコール・ワット」

近年、日本の製造業は限界にさしかかっており、観光に力を入れることが日本復活の大きな役割を果たすと言われていますが、東京をプノンペン、沖縄をシアヌークビル、そして京都、奈良をシェムリアップに例えて、インフラに投資し、プロモーションに力を入れて、外国人を受けいれる体制をもっとしっかり整えれば、海外からのお客さんはもっと増えることは間違いありません。

ただ日本が観光大国になるためには、日本人がもっともっと他国へ旅行をしなければならないのではないでしょうか。

カンボジアの良くない点は、旅行者をターゲットにして上手くお金儲けをしようとしている人が多いことで、もちろん生活がかかっているので否定はできませんが、旅行者としてはあまり気持ち良いことではありません。

これは僕の経験からですが、旅慣れた人は自分の国に外国人が来てくれた時、自ら進んで親切をするように思います。やはりそれは言葉も文化も違う異国の地に行くのがどれだけ不安かを自分の細胞を通じて経験しているからなのではないでしょうか。

観光大国と言っても、先進国である日本はカンボジアのさらに上を行かなければなりません。それはまず日本人自身がどんどん国境を越えることから始まるのです。

/ANGKOR_WAT