July 25, 2014
【@タイ】理想と現実の狭間で

タイのバンコクに来ています。「微笑みの国」として時間がゆっくり進むイメージのタイでしたが、バンコクだけ全く別世界のようです。

タイでビジネスをしている日本の方にお話しを聞きましたが、やはり誰もが日本や欧米のライフスタイルを夢見て、バンコクに移住するため、人件費がどんどん高騰しているとのことでした。

発展途上国の状況はどこも同じなのかもしれませんが、「スマホがほしい、車がほしい、そしてオシャレがしたい」と達成したい目標が明確であるためとにかく一生懸命働きます。


↑タイでも3人に1人が使っているLine。

みんな求めるものは同じ。今回、AirBnBでお世話になったホストは10年間ニュージーランドに住んでいて3年前にタイに帰国したTamちゃんでしたが、「家庭の事情で仕方がなく、タイに戻ってきたけど、私がこの国で何をすればいいのか分からないんだ。この騒音、渋滞、そして排気ガスの中で生活していると頭がおかしくなりそうだよ」と嘆いていました。

現在はAirBnBで住居を提供しながらヨガのインストラクターをして生計を立てているそうですが、先進国のライフスタイルに慣れているTamちゃんに取って、生産性や合理性だけを重視する発展途上国のライフスタイルには「心」が追いていかないようです。


↑とにかく合理化して前進しようとするタイ

恐らく彼女の想いとは反対に、タイのような発展途上国はさらに合理化ライフスタイルに突入していくことでしょう。その中で「伝統的な価値観」や「自分が理想とするライフスタイル」など失っていくものを多いと思います。

それに比べて、「スマホも車も手に入れてしまった日本」はどうでしょうか。急激な経済成長が止まってもある意味、バブル期のライフスタイルを半強制的に押し付けられていることが、自殺者が一項に減らない理由なのかもしれません。

一時的なものなのかもしれませんが、軍事政権に変わり、賄賂や汚職などをすべて摘発してタイという国が少しずつ変わろうとしています。

マレーシアも同じでしたが、彼らの急成長を横目で意識しつつも、スマホも車も手に入れた日本人は「生産性」ではなく、新しいものを生み出す「創造性重視」の経済にシフトしていかなければなりません。


↑本当に少しずつ変わり始めるタイ

そして日本が得意とする「生産性重視」のノウハウを海外にどんどん輸出しましょう。日本の開国はまだまだこれからです。

/BANKOK