August 18, 2014
【@ラオス】もう政府や企業に人生をコントロールされるのはまっぴらだね。

ラオスでAirBnBのホストとして受け入れてくれたのは、半年前にフランスのリオンからラオスに移住したSingsantさんでした。

フランスでは何一つ不自由のない生活をしていましたが、払い続ける税金の量とこれからのフランスの未来に不安を感じ、彼女と一緒にラオスへの移住を決めたそうです。


↑異国の地、ラオスへ移住

2008年の金融危機以降、ヨーロッパでは海外に新しいチャンスを求めて移住する人が増えており、イギリスでは毎年約40万人近くの人が、住み慣れた母国を離れ、経済成長真っ只中にある途上国で「新しい人生」をスタートさせています。

Singsantさんは次のように話していました。


↑半年前にフランスからラオスに移住したSingsantさん

「フランスでの生活はそれなりに楽しかったけど、もうこれ以上企業や政府に人生をコントロールされるのは我慢できないよ。ラオスのビザは年間4000ドルだけだし、稼いだお金もすべて自分の収入にできるからね。」

「ラオスの生活は本当にシンプルで自分が自分でいられる。ちょっと先進国の生活が恋しくなったら、タイに行けば何でもあるしね。ただひとつ恋しいのはインターネットのスピードかな。ラオスの回線はYoutubeを見るのにはちょっと遅すぎるよ。」

不況、不況と言っても日本やフランスはまだ良い方ですが、失業率が二桁台になっているポルトガルなどでは政府が国内で仕事を提供するのが難しいため、ブラジルやマカオなど歴史的にポルトガルの植民地であった国に移住し、仕事を見つけるように促進しているそうです。


↑新しいライフスタイルが見え隠れするヨーロッパでは、毎年多くの人が母国を飛び出している

以前、高城さんと堀江さんが「圏内」と「圏外」の話しをしていて、高城さんはどんどん日本を離れて「圏外」に出ていき、堀江さんはSNSやメディアなどをどんどん活用してどんどん「圏内」で活動範囲を広めているそうですが、「圏内」で戦える人はあまり多くありません。


↑ホリエモン「圏内」へ、高城剛「圏外」へ

現在、Singsantさんはラオスで小さいなレストランを経営しながら、AirBnBで部屋を貸して生計を立てているそうですが、もしかすると日本でイヤイヤ満員電車に揺られて生活するよりも、収入はあまり多くないけど、自分のペースで生活できる発展途上国の生活の方が人間は幸せなのかもしれません。


↑SingsantさんのAirbnb

20世紀は「お金」がものを言う時代でした。

しかし、リーマンショックを見ても分かるように行き過ぎた資本主義が限界を迎え、まだはっきりとは見えませんが「お金ではない新たな価値観」が生まれつつあります。


↑お金ではない、新しい価値観が生まれつつある。

ポルトガルのように政府から海外で雇用を探してくれとさじを投げられてから、海外に出てはちょっと遅いのかもしれません。日本経済が破綻しない内に、「圏外」に居場所を作っておくのも次の時代の新たなリスクヘッジなのではないでしょうか。

/LAOS