December 20, 2016
コンビ二弁当も、アイスクリームも確実にあなたの寿命を縮めて、細胞の機能を狂わせる

現在、日本には15,000種類以上の薬が流通し、薬の消費量はもちろんのこと、薬局の数も世界ダントツ1位で、OECDの国際調査によれば、日本人一人あたりの年間外来受診回数は約13回で、他の国と比べて1.5倍〜3倍も多いそうです。

2011年、在日米国商工会議所が日本人の怪我や病気が生産性にどう影響するかを調べたところ、怪我や病気で働けない人が増えることで、発生する経済損失は年間3.3兆円で、消費税を1%上げることで、約2.5兆円の税収が増えることと比べても、体の健康が経済に与える影響は限りなく大きいようです。


↑世界でもズバ抜けたクスリ大国、日本 (Andrew Buckingham)

基本的に食べ物以外で、人間の体を形成するものはありませんが、日本人の食生活が悪いというよりは、普段何気なく口にしている物の中に、聞いたらビックリするぐらい体に悪いものが含まれていて、多くの日本人が芸能人を使ったCMや宣伝文句に上手く洗脳されているだけなのかもしれません。

特に欧米各国では、「殺人脂肪」と呼ばれ、人間の細胞に対しあらゆる面からダメージを与える「トランス脂肪酸」は、スーパーで売られている加工食品やお惣菜、パン、そしてお菓子類などあらゆる食品に含まれており、コンビニで売られている食品に至っては、「トランス脂肪酸」が含まれていないものを見つける方が難しいとも言われています。


↑びっくりするぐらい体に悪いものでも、情報を上手く操作すれば、消費者は手に取る (The 2th RoOm)

特にマーガリンは猛毒のトランス脂肪酸のかたまりであり、知らないうちに神経回路や脳に大きなダメージをを与えるため、今すぐ冷蔵庫の中から処分する必要があります。

マーガリンを顕微鏡でのぞくと、プラスチックの構造そっくりで、即座に危険な食品だと感じた自然派運動家のフレッド・ローさんは、自然のバターとマーガリンの小さなかたまりを皿にのせ、窓際に置いて実験をしました。

すると、マーガリンには虫や動物が1匹もよってこないばかりか、2年、3年経っても全くカビも生えなかったことから、ローさんは「マーガリンは本当は食べ物ではなく、食べられる形をしたプラスチックなのだ」と結論づけています。


↑今すぐマーガリンは冷蔵庫の中から処分しなければならない (jackieamart)

このような、実質工業用品と変わらないマーガリンが、学校の給食で普通に出されていることにも驚きますが、もちろんマーガリンのようにトランス脂肪酸が大量に含まれている食品は日常に溢れており、サラダ油、コーヒーのミルク(コーヒーフレッシュ)、チョコレート、アイスクリーム、そしてコンビニのおにぎりやおでんなど、名前をあげればきりがありません。

トランス脂肪酸は自然界に存在せず、人工的に作り出されたものですが、体に悪いにもかかわらず、これほどまでに使われる理由は、「長期保存」に適した食品という理由が一番大きいようです。


↑コーヒーのミルクやマーガリンはプラスチックを口の中に入れているのと何ひとつ変わらない (jeleeb)

ちょっと考えてみれば、分かります。コーヒーを買う時に渡されるミルクは冷蔵庫に保存されておらず、何日間も外に放置されていますが、全く腐る気配はありませんし、スーパーに置いてあるサラダ油が「本当の油」であれば、光や熱に弱く、酸化しやすいはずなので、本来であれば暗くて涼しいところで保管しておく必要がありますが、両者ともにトランス脂肪酸が含まれた「死んだ食品」であるため、何日間放置しても腐ったりすることはありません。


↑コーヒーフレッシュはプラスチックの塊。牛乳やクリームは一滴も入っていない (wikipedia)

さらにスーパーやデパ地下で売られるコロッケや天ぷらなどのお惣菜が、「家で揚げるものよりカラッとしている」と感じる人も多いと思いますが、このようなお惣菜はトランス脂肪酸が含まれた油で揚げていることが多く、食品を購入する前にラベルを必ずチェックし、「加工油脂」、「植物油脂」、「ショートニング」などと書かれたいたら棚に戻すことをお勧めします。

これらはすべてマーガリンの仲間で、トランス脂肪酸が含まれており、最近では「保存料・着色料を使っていません」と記載したり、様々な原料の名前を変えてラベルに記載していますが、結局ほとんどの場合が体に良くないものであり、毎回ラベルをチェックして、自分の体は自分で守る心構えを持たなければなりません。


↑お惣菜もトランス脂肪酸が含まれた油で揚げられていることが多い (kagen33)

市販のおにぎりを少しつまんで水につけると、油が浮いてくるのが確認できますが、大量のご飯は大きな回転式の釜で炊かれ、品質保持や器具にご飯が付着するのを防ぐためにサラダ油や様々な添加物が使われています。

さらに、コンビニのおでんは、8時間以上、液の上で浮いていること納品業者との取り決めになっていることから、液を吸い込んでも、長い間沈まず、見栄えをよくするためだけに、食品添加物のリン酸塩や乳化剤を加えているそうです。


↑おでんも見栄えをよくするためだけに、様々な化学調味料が使われている (japan_style)

トランス脂肪酸は神経回路や脳に直接ダメージを与えるため、うつ病、糖尿病、心臓発作、攻撃的な性格、そして不妊症など様々な問題の原因になりますが、コンビニ弁当やお菓子など、あまりにも身近すぎであるため、中毒の度合いが分かりにくく、だれも「トランス脂肪酸が大きな病気の原因」だとは気づきません。

したがって、病院に行っても、原因がはっきりせず、「ストレスのせいでしょう」、「年のせいでしょう」などと言われて、適当な薬を出されて終わってしまうことが多いと言います。


↑トランス脂肪酸「毎日、無意識のうちに少しずつ口にして、いつの間にか健康が損なわれていく」(kimtetsu)

ハーバード大学が8万人の女性を対象に、14年間にわたって食事の調査をしたところ、トランス脂肪酸の摂取が最も多いグループは、摂取が最も少ないグループに比べて、糖尿病になるリスクが31%も高いことが分かり、さらに別のリサーチでは、トランス脂肪酸は子供ができにくくなる不妊症の原因になる可能性が高く、女性は排卵因子による不妊症のリスクが上がり、トランス脂肪酸を多く摂る男性は、精子の濃度が著しく低下していました。


↑トランス脂肪酸は妊娠や子供の将来に大きく影響する (Jaybird)

スペインで行われた調査では、トランス脂肪酸を多く摂取するグループは、そうでないグループに比べて、うつ病になる確率が48%も高く、これはトランス脂肪酸の摂取量が多ければ多いほど、発症率が高かったそうです。

また、英国で行われた調査でも、トランス脂肪酸はうつ病だけではなく、心血管疾患、高コレステロール血症に関係し、糖尿病などの前兆である肥満になる可能性が高いと伝えています。


↑市販のクッキーにも大量に含まれるトランス脂肪酸
(Pink Sherbet Photography)

脳の60%は脂質で構成されているため、脳と油には密接な関係があり、トランス脂肪酸を含む市販の油や化学反応によって変化させた油を使っている市販のマヨネーズを摂取することで、トランス脂肪酸がその中に侵入するため、神経伝達が上手く行われなくなり、私たちの感情を大きく変化させます。

最近、日本では少年が親や同級生を殺したりするなど、常識では考えられないような事件が起きていますが、あまりにも無防備な食に関する意識が、日本社会にも大きな影響を与えているのではないでしょうか。


↑トランス脂肪酸が体の中に侵入して、人間の感情を大きく変化させる (jensteele)

現在、アメリカ国内では、このトランス脂肪酸が着々と排除されつつあり、特に意識の高いニューヨークでは、トランス脂肪酸を厳しく規制し、ここ10年で平均寿命が男性は13歳、女性は8歳も延びました。

またヨーロッパでは、デンマークが2003年から油脂100グラムあたり2グラム以上のトランス脂肪酸を使うことを禁止し、カナダでは2005年にトランス脂肪酸の含有量表示を義務化しました。

他にもスイスやドイツ、そしてオランダでもトランス脂肪酸を規制する動きが強まっており、韓国では小・中学校と高校の給食において、トランス脂肪酸と食品添加物の使用を制限しました。


↑世の中の動きに敏感なニューヨーカーはトランス脂肪酸を徹底規制 (Giacomo Carena)

しかし、日本政府の対応は驚くほど遅れており、「現時点では、日本において食品中のトランス脂肪酸について表示の義務や含有量に関する基準はありません」として、国民の健康を損うことが証明されている、れっきとした有害物質を日本中に野放しにしています。

杏林予防医学研究の山田豊文さんは、政府のトランス脂肪酸対策は福島第一原発直後の政府の対応、「ただちに問題はありません」と同じだとして、国が重い腰を上げなければ、消費者が正しい情報を得ることもできず、日本はどんどん栄養後進国になってしまっていると述べています。


↑「ただちに問題はありません」(logsoku)

そもそも、このような添加物を使用した加工食品が本格的に日本に広がったのは、昭和50年代、お母さんたちが「パートタイマー」として働きに出始め、食事の準備をする暇がなく、「簡単・美味しい・安い」が必要とされる時代背景にありました。

当時は現代のように賞味期限が長いお弁当はありませんでしたし、外食産業も存在しませんでしたが、急速に成長する日本経済に合わせて、当時は一部でしか使われていなかった添加物がコンビニや外食産業チェーンに応用され、一気に世の中に広がっていきました。


↑昭和50年代、急速する日本経済に合わせて、「簡単・美味しい・安い」が一気に拡大した (Nemo’s great uncle)

実際、コンビニや外食産業チェーン、そして加工食品が増えたことで、食事の準備をする手間がはぶけ、その時間を仕事に費やすことで、日本経済はどんどん発展していきましたし、「食事の準備の手間をはぶく」という面では、それは現在も同じことなのかもしれません。

もしかするとこの経済大国日本で添加物や加工食品を食べるなというのは間違いかもしれませんし、恐らく、誰も急に食べるのをやめるというのは難しいことは事実です。

だから、私たちは添加物や加工食品を口に入れるメリットやデメリットをしっかり理解した上で、何を食べるかを決めていかなければなりませんし、子供を持つ親は、食べ物を自分で選べない子供に200種類の添加物を毎日のように与えてでも、便利さと安さを取るか、それとも値段が高い食品をしっかり購入して、自分は無駄使いをやめるか、この質問を自分自身に問いかける時期にさしかかっているのではないでしょうか。


↑メリットやデメリットをしっかり理解した上で決める。これは個人の価値観の問題 (Pasu Au Yeung)

「食品の裏側」の著者、安部 司さんは次のように述べています。

「だから、僕は添加物メーカーさんにコソコソしなさんなって言ってるんですよ。あなたのために添加物を入れてあげたぐらいのスタンスでいい。だから半値ですよと。そのかわりにこれだけの添加物を一生懸命考えて作ってあげましたって言えばいい。」

どんなに体に悪いものでも、選ぶのは消費者、食品のラベルを見ればすべて書いてありますし、「pH調整剤」が何なのか分からなければ、Webで調べれば、いくらでも情報が出てきます。


↑ラベルに全部書いてある

世界で一番健康な食文化を持っていた日本が、いつの間に世界でも異常に病気が多い国になってしまいました。政府や栄養士のアドバイスは間違っていないかもしれませんが、ガンになろうが、糖尿病になろうが、最終的にはすべて自己責任であるため、自分の口に入れるモノを広告や値段まかせにせず、自分の頭でしっかり考えていく価値観を持たなければなりません。

参考:「なぜ、マーガリンは体に悪いのか?」、
「油が決める健康革命」、「そのサラダ油が脳と体を壊している」、
「オリーブオイル・サラダ油は今すぐやめなさい!」

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