March 26, 2022
勇気がないからこそ起業「情熱があるから行動するのではなく、行動することによって情熱がつくられる。」

楽天の三木谷さんは、成功する起業家はアクセルを思いっきり踏んでいるというよりも、ブレーキの機能が壊れている人が多いと述べている。(1)

よく99%努力をしても、1%の才能がなければ成功をしないと言われますが、最近の研究では、1%の才能ですら、遺伝ではなく、むしろ日々の「行動」によって決まっていくのではないかという新しい考え方が確立され始めています。(2)

運動、勉強、副業から新しいビジネスまで、よく「◯◯をするためのモチベーションが湧いてこない」という人がいる。

しかし、実際は、モチベーションが湧いてきたら行動を開始するのではなく、あなたの中にある「モチベーション」が、あなたが動き出すを待っているという認識の方が正しいのかもしれません。


↑あなたの中にある「モチベーション」が、あなたの動きを待っている。(Photo by Flickr_SUPERMARKT Berlin)

つまり、人間はモチベーションや情熱があるから行動をするのではなく、とにかくどんどん行動していくことによって、後からモチベーションや情熱というものがついてくるものなのだろう。

ドラクエなどのRPGゲームは常に飛び抜けたスキルを持たない勇者が主人公になります。

戦士の方が戦闘スキルは高いのだろうし、僧侶の方が仲間のケアする力は高く、魔法使いの方が、魔法に関しては圧倒的に詳しいはずです。

だけど、何のスキルも持たない勇者が主人公になるのは、常に街を走り回って仲間を集め、いつも先頭を切って、一番に行動しているからなのだろう。

そう言った意味では、勇気があるから起業をするのではなく、むしろ、勇気がないからこそ、「起業」という行動を起こし、行動を通じて、勇気を獲得していかなければならないのです。


↑能力ではなく、一番行動している人が主人公になる。(Photo by Flickr_Dennis Amith)

モチベーションが湧かないからジムに行けないのではなく、ジムに行って、運動をし、気分が良くなることで、明日もジムに行こうというモチベーションが湧いてくる。

従って、長期的に成功しているプロは、モチベーションを維持するために必ず行動のスケジュールを守るのに対し、アマチュアは私生活の様々な理由を言い訳に行動のスケジュールを守りません。

プロの作家が今日は気分が乗らないという理由で執筆しないことはないし、成功している起業家は今日が日曜日だからといって、考えることをやめたりはしないだろう。


↑モチベーションを作り出すために、行動のスケジュールは必ず守る。(Photo by LC)

アマチュアの作家が、プロの作家になるのは、たくさんの印税が入った時ではなく、書くことが自分のアイデンティティーの一部になった時。

あなたが起業家と呼ばれるのは、会社を上場させた時ではなく、「心臓に動け!」とか、「目にまばたきをしろ!」など言わなくても、勝手に動くのと同じように、気づけば、ものすごいスピードで行動する人物になった時なのでしょう。

もうすでに戦略やアイデアはコモディティ化してしまっている。

そういった意味では、これから先は行動すること以外、差別化できる要素は何もないのかもしれません。

Note

1.鉢嶺登『ZERO IMPACT あなたのビジネスが消える』日経BP、2021年 2.ダニエル・コイル『天才はディープ・プラクティスと1万時間の法則でつくられる ミエリン増強で脅威の成長率』パンローリング株式会社、2019年
Eye Catch Photo by _Tech Hub_Flickr

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