January 22, 2017
ビジネスマンの本当の意味は「ただの忙しい人」(ビジー“busy”+ネス“ness”=忙しいこと。)

日本の3年という時間は、シリコンバレーでは3ヶ月に凝縮され、さらに深圳ではそれが3週間で行われると言います。ビジネスとは忙しいこと(ビジー”busy” + ネス “ness)を意味し、「忙しい」という字は、「心が亡びる」と書きますが、つまり現代の世の中では、時は金なりと言われるように、忙しくすれば、それなりのお金持ちになれるようです。

生き物の心臓は生涯で約20億回打つと言われ、その過程でネズミのような体の小さい動物ほど心臓を打つスピードが速いため寿命は短く、ゾウのように体の大きい動物ほどそのスピードが遅いため、寿命は長くなると言われます。

恐らくこの過程は企業も同じことで、結果をすぐに出そうと忙しく働ければ、心臓の鼓動が速くなって短命に終わり、意識的にスピードを落として量にこだわらず、質にこだわっていけば、自然と寿命は長くなっていきます。

仮に最高のクオリティーで商品やサービスを作ろうとしても、どんどんコンビニ化、単純化していく世の中で、その質を理解してもらうまでに物凄い時間がかかってしまうこと事態が、「忙しい」と書いて、「心が亡びる」を意味する(ビジー”busy” + ネス “ness)の根本なのかもしれません。

そう言った意味で、ゆっくり進むことに勇気がいる時代になりました。日本以外のアジアの国で、100年以上の歴史を持つ会社や店を見つけるのは難しく、韓国では「三代続く店はない」という言葉があり、歴史の長い中国でも100年以上続く企業は一社も存在しませんが、現在、急成長している中国企業でさえ、100年後には影も形もないことでしょう。

忙しいだけじゃなくて、ちゃんと心から笑えているんだろうか。テレビの中の芸能人が笑っているのを間接的に受け取って笑っていても、とても笑っているとは言えない。

物事について考えているのが、テレビの中のコメンテーターで、自分の脳を使っていないのであれば、次の世代に残せるものなんて何もないだろう。

勇気を持って、ゆっくり行こうとする心がけ、長期的に物事を考える人には、この考え方が絶対に必要な気がします。

参考:影山知明「ゆっくり、いそげ ~カフェからはじめる人を手段化しない経済~」/本川 達雄「ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学」/本川 達雄「人間にとって寿命とはなにか」/野村 進「千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン」

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