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スティーブ・ジョブズは大学を中退してインドに行き、数ヶ月滞在して帰国した時のことを伝記の中で次のように振り返っています。
「僕にとっては、インドへ行ったときより米国に戻ったときのほうが文化的ショックが大きかった。インドの田舎にいる人々は僕らのように知力で生きているのではなく、直感で生きている。そして彼らの直感は、ダントツで世界一というほどに発達している。」
西洋の合理的思考との対極にあるのが、東洋の精神や直感的な思考だと言える。
知識を身に着けることが重要視され、科学やテクノロジーがどんどん発展していくと、目に見える数字や根拠ばかりを信じるようになってしまい、目に見えない直感的な思考を信じられなくなってしまいます。
つまり、自分自身よりも他人の意見を信じるようになってしまうということです。
直感で生きているインドの田舎の人達は、知識を使って生きている僕たちよりも、相当貧しい生活をしている。
なぜなら、過去数百年間、知識を身につけて、西洋化することが豊になる一番の近道だったからで、知識と直感のバランスがが取れ、融合された時、それが誰にも真似することができない知恵に変わっていくのでしょう。
ジョブズだって、一般的な大学を中退してインドに行った、ただのヒッピーではありません。
むしろ、一般の若者よりもずば抜けて頭が良く、当時最先端のテクノロジーに精通していたバリバリの知識オタクであったからこそ、東洋文化との融合の化学反応が爆発的に大きかったのでしょう。
ジョブズやガンジーのように、99%の人達にはできないことを成し遂げるためには、知識と直感を濃厚なバランスでブレンドすることが想像以上に大事なのだと言えます。
ジョブズはマーク・ザッカーバーグにもインドに行くことを勧め、ザッカーバーグもインドを1ヶ月ほど旅し、ジョブズが行った寺を訪ねて周りました。
そういった意味では、独占、プライバシー、リブラなどの問題で大きな批判を浴びているザッカーバーグが周りに押しぶされず、自分自身を信じきれるかどうかは、きっと注目するに値することでしょう。
現在、ずば抜けた結果を出す0.1%の人達が1時間でできる事を、99%の凡人は5年、10年かけてもできないと言われます。
西洋化しすぎてしまった日本人が、元々持っている直感な思考を取り戻す場所として、インドは最適な場所なのかもしれません。