男性の小便器に、小さいハエのイラストを描いただけで、床へのオシッコの飛び散り率は80%も減り、トイレの清掃費も大幅に減ったというのだから、人間の行動というのは実に不思議。
日本でも、まだ用を足す前から「いつもトイレをキレイ使ってくれたありがとうございます」、実際は痴漢なんて逮捕されていないのだけれど、「ちかん逮捕へのご協力ありがとうございました」という張り紙などを貼ることによって、トイレがキレイになったり、痴漢が減ったりしたという話を聞いたことがあります。
こう言った税、罰金、報奨以外のところから、人間の行動を正しい方向に向けようという考えは、ナッジ戦略とも言われ、ナッジ(nudge)は、「そっと押す」を意味する。
現在、アメリカではナッジ戦略が食習慣、エネルギーの使い方、そして、貯金にまで適応されているそうです。
ほんの小さな甘えが肥満や様々な無駄につながっていくように、ちょっとしたアイディアで、正しい方向に背中を押してあげれば、人間は正しい行動を取るようにできているのだろう。
きっと、人間は強制されるのは大嫌いだけど、自分の意思でオシッコの的をハエにするのは大好きなのだ。