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オーストラリアからスターバックスが完全撤退したというニュースがありましたが、実際は、スターバックスという名前だけを残して街中で数店舗ほそぼぞと運営しています。
オーストラリアのスタバはいたって普通。
よく、オーストラリアでスタバが上手くいかない理由は、街のカフェが独自のコーヒー文化を持っていて、決まりきったコーヒーの味を提供しているスタバでは物足りないからだという話をよく聞きます。
でも、僕はそれは違うのではないかと思う。
オーストラリアで個人が運営するカフェにいくつか入ってみたら、注文をする時にかなりの確率で名前を訪ねられ、注文の時に名前で呼んで、お客さんが新しい友達を連れてくれば、店員さんに紹介し、雑談をしていました。
「注文する時にお客さんの名前をわざわざ聞き、コーヒーと一緒にお客さんの名前を呼ぶ」、こんなカーネギーの「人を動かす」にも書いてある人間関係の基礎中の基礎を一体誰が最初にコーヒーショップで始めたのだろうか?
恐らく、オーストラリアでスタバが上手くいかない理由は、コーヒーの味の独自性がどうこうという話ではなく、普段の日常で求められる人間関係のレベルが世界の基準よりも高いからだ。
きっと、オーストラリアでは「スタバで名前を呼んでくれる程度」のコミュニケーションでは、お客さんが満足しないのだろう。
個人的には、オーストラリアの個人的なカフェとスタバのコーヒーの味にそこまで大きな味の違いがあるとは思えませんが、コミュニケーションの取り方やレベルには決定的な違いがあるように感じました。
全世界がスタバの「名前を呼んでくれる程度」のコミュニケーションに慣れ、それがスタンダードになっているのであれば、新しいビジネス価値を生み出すためには、それ以上のものが当たり前に求められる。
むしろ、スタバが評価されるポイントは、カフェのコミュニケーションの質を世界レベルで底上げしたことにあるのかもしれない。
スタバが街に多いということは、まだその街が「名前を呼んでくれる程度」のコミュニケーションで十分満足しているということなのだろう。
お店や街が「呼吸する」とは一体どうゆうことなのか、7年連続で世界一住みやすい街に選ばれたいたメルボルンが教えてくれているような気がします。