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ソウルに3日滞在して、見た日本車はトヨタ車3台(レクサス2台、普通車1台)、マツダ車1台、ホンダの原付2台でした。
大都会ソウルで3日間の間にどれだけの数の車を見たかは分かりませんが、ほとんどの車は韓国系のHYUNDAIやKIAで、ときどきベンツを見かけるといった感じです。
ソウル市内では、日本車が圧倒的に少ないのに対して、数が圧倒的に多いと感じたのがスターバックスの数で、もう曲がる角、曲がる角にスタバがあり、調べてみると、韓国の人口1人あたりのスタバの店舗数は、日本の2倍もあるのだと言います。
なぜ、韓国は車は自分たちでつくることができて、スタバのようなカフェは自分たちでつくらず、海外のブランドを借りなければならないのでしょうか。
もちろん、韓国とアメリカの商業上の関係が色々あるのだと思いますが、どれだけスタバが韓国に進出しやすい状況にあっても、お客さんが入らなければ潰れてしまいます。
恐らく、韓国(日本も)では、自分たちで車はつくることができても、スタバのような居心地のいい空間を自分たちでつくることができないのだろう。
スタバは自社のビジネスを「Coffee Business」ではなく、「People Business」だと断言しており、コーヒーの豆よりも、従業員に提供するための保険にかかる費用の方が高いのだと言います。
2010年のデータでは、韓国の人口10万人あたりの自殺者は世界一で、自殺者は年々増えており、スタバをつくるためにはコーヒーをつくる前にまず人をつくらなければなりません。
オーストラリアやイタリアでスタバが上手くいかないのは、別にスタバのような空間をつくらなくても、既に街にフレンドリーな人たちがいるからだろう。そういった人たちがカフェをやるから、わざわざスタバのブランドを輸入しなくてもいいのでしょう。
つまり、日本を含めたスタバが多い街というのは、まだまだ人材に投資した時の費用対効果が高いということだ。(逆を言えば、その街の人がまだまだ全然幸福ではないということ。)
正直、コーヒーに無頓着な人からすれば、スターバックスのラテと、セブンイレブンのラテとの味の区別がつきませんが、スタバの店の雰囲気とその他のコーヒーチェーンとの店の雰囲気の違いは、目をつぶってお店に入っても分かるのではないでしょうか。
多分、これが「Coffee Business」と、「People Business」の違いなのだろう。