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原宿を通りかかったら、以前はアウディの店舗だったろころがWeWorkに変わっていました。
以前、大手町1-1-1にオフィスを借りている経営者の方が、WeWorkは大手町の一等地よりも家賃が高いと言っていましたが、今やアメリカで2番目に価値の高い非上場企業になったWeWorkの本当の価値とは一体何なのだろうか?
恐らく、WeWorkで仕事をするような人たちは、わざわざオフィスに行かなくても、PCさえあればどこでも仕事ができる人たちなのでしょう。
どこでも仕事ができるのであれば、自然が多くて、家賃のの安い田舎で仕事をすればいいのに、なぜわざわざ日本で一番家賃の高い、銀座や原宿のWeWorkに入って仕事をするのだろう。
原宿、銀座、そして、赤坂など、どれだけ人が多く集まるところにコワーキングスペースをつくっても、その場所にコミュニケーションが発生する仕組みがなければ何の意味もない。
最近、WeWorkでは、大学の寮のように、他人と住まいを共有するWeLiveというサービスも始めています。
もし、新しいものを生み出すことにコラボレーションというプロセスが不可欠であるならば、今後はWeWork、WeLive、WeSubway(地下鉄)、WeHotelなど、場所を共有するものはすべてWe+◯◯というものになっていくのではないだろうか。
きっと、これからの時代の「場所の価値」とは、ただ単に銀座の一等地、大手町の一等地などと、立地やネームバリューだけで決まるわけではない。
「偶然、電車の隣の席に座った人」みたいな感じで、一番セレンディピティのコミュニケーションが生まれやすい仕組みを持った場所の価値がどんどん上がっていくのだろう。
ほんの少し前まで、シェアオフィスを使っている会社などは、ただ単にお金がない会社だと思われて信用されませんでした。
しかし、今ではKDDI、みずほ証券、そして、日経新聞などがわざわざWeWorkにオフィスを借り、WeWorkへの出資者でもあるソフトバンクは、自社のオフィスの未来像をWeWorkのような異業種の人たちが毎日のように出入りするようなものにしたいと述べています。
WeWorkに入る大企業の割合は数年前まで、1%ほどだったものが、今では30%まで伸びてきている。
なぜか、若者が集まるシェアハウスにあまり魅力を感じないのは、まだまだ家賃をセーブするというところから抜け出せず、それ以外の価値を生み出せていないからなのだろう。
富裕層や子供を持つ家族連れがシェアハウスに入るメリットを感じた時、そこの場所の付加価値はきっと必然的に上がっていく。
少なくとも、今の時代、アクセスが良く、人が集まって新しいコミュニケーションが生まれる可能性がある場所にアウディの車をぽつんと置いていくのは非常にもったいないということだ。